λに歯がない[森博嗣]

Gシリーズもそろそろ5巻目。
シリーズ表を見る限り、次で一応シリーズ終わりなのか?ともにゃもにゃしています。
……最終巻だとしたら、なんか薄い気がするのですよ。η。
以下感想。
密室状態の研究所で発見された身元不明の4人の銃殺体。それぞれのポケットには「λに歯がない」と記されたカード。
そして死体には歯がなかった。
どうなる加部(略)
シリーズ中でも比較的推理モノらしさと、犯人とかどーでもいいじゃん、のバランスが良いです。
ほどよく推理、程よくラノべ、とでも言えばよかろうか。
とは言っても、ややこの巻は毛並みが違う様子。
結末は相変わらずだけどな!
ストーリー的にも色々な人物、勢力が立ってきて(まじで過去作品を総ざらいしなくてはならんのではないか、という程度にクロスオーバー登場人物だろ、というキャラが多いと思われる。だからこそN大トリオがお気に入りになるのだろうが)混沌としてきております。
赤柳さんは今回も最初っからハードボイルドだぜぇ!
その正体とか……絶対過去作に出てるよ……。
むしろ誰なのか推理して楽しむ所だよ……。
シリーズ全般的に、推理のパーツを組み立てる、というより理論の穴を埋めてゆく、という感覚がします。
なにか見落としや気付かないヒントでもあったろうか、と周りを見渡す感じ。
スリードの放置っぷりになにか自分がとんでもない間違いをしているような気になったりならなかったり。
しかし、加部谷の推理がそれほど突飛でもなかった、というのは何処の話なのだろう。思考を放棄する前にもう少し考えたい所。
結局の所、出た後で耐震装置を動かす人間が必要だった、という事ですし、つまり15分でOKって事だよな?
そしてλはVの逆さです(今はこれが精一杯)。
犯人やら事件の背景を想像するのは勝手だが、そんなものは真実とは程遠いモノがほとんどだよ、という事はシリーズ中何度も言われてますが、それがミスリードになるとはなぁ、と偏った脳みそを披露した次第でした。
西之園さんのキャラを掘り下げられても、加部谷には遠く及ばないと感じるのは多分信者指数が低いせいです。
評価:B