空の境界[奈須きのこ]

実際、とっくの昔に読了しているのですが、振り返ったり読み返したりして感想を書いてみたり。
新しく読んだ本は即座に感想、手元にある本は適当にちらほら感想を積んでいきます。
間違いなく自分がメインで影響を受けている作品、というか作家。
上下巻なのですが感想は一緒くたで。
という訳で以下感想。
とある事故で意識不明になってから数年。目覚めた主人公は生き物や物質の死に易い部分が見えるようになっていた。
と書くとサイコホラーちっくになるのですが、ノリはどう見てもラノベです。本当にありがとうございました。
はともかく、死を見る殺したがりの主人公、式とその友人で一般人?の、黒桐。加えてさも当然のようにそこに登場してくる魔術師、橙子。
三人が街で起こる奇妙な事件の数々と接触する時、事件の裏の繋がりと、式と黒桐の過去の事件が明らかになってゆく。……そして那須きのこのエセ理論展開が爆発する!
仮定の上に仮定を乗せたり、概念の上に概念を重ねるという謎行為、例えるならば魔法の科学的解説のような事をさらっとやってのけます(例えが悪過ぎる)。
やや冗長、かなり誇張とも思えるそのエセ解説っぷりに私はもう……もう!
と言った所の私はきのこ信者です。本当に(略)
長く、回りくどい道のりを経て最終的にはハッピーエンドのはずですが、最後の雪の日に、君は究極のきのこイズムを見る……。
……流石に黒桐は全ての事件に深く絡みすぎだと思うんだ。
評価:A+