格闘ゲーム初心者講座かっこわらい。2時間目:過去と現在

−−−前回に続きゲームセンター内部、ジョジョ前−−−
「と、言うわけでオープニングが終わってそろそろ戦闘ですね」
「ふむ、現状を説明すると、ゲームタイトルはジョジョの奇妙な冒険〜未来への遺産〜、のストーリーモード中、使用キャラはDIO。2P側プレイ、ステージは当然1だな」
「初戦の相手は花京院ですか……いきなり面倒くさい所ですね」
「冷静に解説してくださってるとこ悪いのですが、これ、どうすればいいんでしょうかー? まず操作方法が解らないんですけどー! エメラルドスプラッシュ!*1 な、なんか撃ってきましたー! ドドドあー当たってますよー!」
「落ち着きたまえ。まずは守備、ガードから教えよう。ボタンの事は今は忘れて、レバーだけしっかり握るんだ」
「はいっ」ガシィ(レバーを両手で握る)
「レバーは前回言ったように、家庭用ゲームで言う所の十字キーだ。使用キャラはそのレバーの入れた方向に向かって移動する。……とは言っても2D格闘なので、移動は基本前と後にしか動かないがな。まずは相手方向と逆……すなわち右側に向かってレバーを倒し続けてみたまえ」
「み、右ですね!」にぐぐぐぐ(そっとレバーを右に倒す)
「当然ですが、後ろに向かって歩き始めますね……などと言っているうちに画面端まで来てしまいましたが」
「こ、これ以上後ろに下がれないんですけエメラルドスプラッシュ!また何かやってきましたー! ガガガガ あ、当たっちゃいましたよ!」にぐぐぐぐ
「ふむ、大丈夫だ。ガードが成功している。ダメージも……無い訳ではないエメラルドスプラッシュ!が、ほとんど食らっていない。基本的に攻撃は全てガードしていればエメラルドスプラッシュ!ダメージを食らう事は無い。エメラルドスプラッシュ!」
「そうこう言ってる内に花京院が飛び道具連発してますよ。しっかしエメラルドスプラッシュ!このゲームのAIは相変わらずえげつない行動しますね。特にスプラッシュは削り性能が高いですから、練習向きエメラルドスプラッシュ!のステージではないですよ」
「仕方あるまい。まぁガードを覚えるのには丁度エメラルドスプラッシュ!良かろう。レバー後、つまり右にレバーを入れてもガードをするが、ガードには2種類あってな。しゃがみガードというものがある。レバーを後下方、すなわち右下に入れてみたまえ」
「はいっ!」にぐぐぐ(レバーを右下に倒す)
「おお、なんかしゃがみましたよー?」
「それがしゃがみ状態だ。見た目通りしゃがんでいるので、攻撃判定の高い攻撃は当たらない」
「じゃあこれであの緑の変なのは避けられるんでエメラルドスプラッシュ! ガガガガ また当たりましたよー!」
「……がエメラルドスプラッシュを避けられるほどでエメラルドスプラッシュ!はないな」
「ど、どうすればいいエメラルドスプラッシュ!んですか!」
「落ち着きたまえ。ガードしている限りは死にはしない。で、その時の自分のキャラをよく見たまえ」
「落ちついて見ているようエメラルドスプラッシュ!な状況じゃないんですけど……んーと、緑のへんなのが来る時は、エメラルドスプラッシュ! ほら、なにか点滅した変なのが出てますね」
「それがガード状態、という奴ですね。レバーを後に入れている、という事は本来ならば後に下がる、という操作なのですが、それと防御が同じレバー操作なので、相手の攻撃が無い:キャラの移動。 相手の攻撃が来ている:防御。というように自動で決まっているんです。だからレバーをとりあえず後に入れていれば、攻撃が来た時に勝手にガードして、相手の攻撃を防いでくれる、という訳ですね」
「じゃあ、相手が攻撃している時には、後には下がれないんですか?」
「いい質問だ。全くその通り。後に歩く、という行動はガードと同じコマンド操作なので、同時に移動とガードは成立しない。ガードが上位互換だからガードしている時は後に下がれない。そういう状況では敵は攻撃をしている訳なので余計な行動をしない方がいいんだが、もしそんな状況でも後に下がりたい、と思った場合は、バックステップや、バックジャンプがある……が」
エメラルドスプラッシュ!*2
「そんな事を言っている場合ではないですね。っていうか体力もう0*3なんですけれど」
「体力って、どこで見るんですか?」
「それも言ってなかったですね。体力の残りは、画面上部のバーで表されています。一応、今は2P側なので左側のバーが自分の体力ですね。使用キャラの左右が変わる状況もありますが、体力は1P側が左、2P側が右で固定です。一応パッと見にもわかりやすいようにバーの端にキャラの名前や、グラフィックが出ている場合がほとんどです」
「ほんとだ。右端に金髪の人の顔が出てます。こっち側がわたしの体力なんですね……って、全然ないっていうか、全部消えてるんですけど」
「まぁ、ずっと攻撃ガードしてたとはいえ、削りダメージってものがありますから」
「うー、さっきからレバーしか握っていませんよー このままじゃ負けちゃいます……」
「相手体力マックスだしな。それよりも、まずはガードと移動からしっかり覚えて貰うぞ。相手の攻撃が来ないうちはレバーを前、つまり左に入れて少し進み、攻撃が来たらガードするんだ。一回前進したら、次は画面端まで下がるまで後に歩く。画面端まで来たら、次の攻撃が来るまで前に歩く、という事を繰り返したまえ」
「ま、前ですか?」にぐぐぐ
「少し歩きました…ってそろそろ後に入れないと」
エメラルドスプラッシュ!グアアアアダウン!
「ああー! 負けちゃいました!」
「そりゃあ、そうでしょうねぇ……ボタン触ってないし」
「まぁ初プレイなんてこんなモンだろう。次のラウンドもガード練習なので、ボタン関係は触らなくてよろしい。まずは敵の攻撃をしっかりガードする、ガードがどこまで続くのか、いつからガードになるのか、を体感して頂かんとな。本来ならここで中段下段などの話をするんだが……まぁまだ先の話だろう。とりあえず後でガード、というのは本格的に全ての基本なのでしっかり覚えておくように」
「うう、了解ですー」
「まぁ、ガード方法が違うゲームもあるんですけれど、他に一般的なのはガードボタンですかね?」
「それもとりあえずは割愛だな。今更だが、バーチャの方が教え易い事に気が付いて愕然としている。あれは展開が早いだけで覚える事はそんなに無いからな……」
「今更言っても仕方が無いでしょう」
「長くなってきたのでこの辺りで切ろうと思うが、CPU戦で鍛えられる守備能力なんてほとんどないからなぁ。こればっかりは面倒でも最初に覚えて置かないと、後の知識入れが辛くなる」
「たかだかガード動作で1時間ですからね……これ、いつまでやるんですか?」
「今日はたまたま連続更新だったが、ある程度間をおくべきかもしれん、とは考えている。とりあえずタイトル案が続きそうな8時間目までにはなんとか終わらせたいな」
「ううーエメラルドスプラッシュ! ああ、当たっちゃいました!」にぐぐぐぐ
「次のラウンドも始まってるし、切りエメラルドスプラッシュ!上げ時だな。ではまた次回」
「うー! エメラルドスプラッシュ! ドガガ ううー!!!」
「しかし、本エメラルドスプラッシュ!当に容赦なく連打してきますね。エメラルドスプラッシュ!花京院は」
「だが、それが…カカッテコイ! 挑発かよ!」
「な、なんか格好良いポーズとってますけどー!」
「開発愛としか言いようが無いですねぇ。では、エメラルドスプラッシュ!また次回」

*1:エメラルドスプラッシュ:花京院の必殺技。飛び道具。コマンドは236+攻撃ボタン。スタンドオフでは射程が極端に低下する。複数ヒットなので対飛び道具に優秀な技

*2:移行も常にエメラルドスプラッシュが舞っている様をご想像下さい

*3:体力0:ジョジョではスタンド所持キャラがスタンドON状態で防御しない限り必殺技とスタンド攻撃、一部の攻撃が体力削り効果を持つ。削りでKOされる事はないが体力0までは減ってしまう