猿でも解る! っていうか解らせる! 君がッ! 解るまでッ! 対話するのを止めないッ! 時事談話。沖縄米軍基地移設問題について。

月:「というわけで。最近適当な更新が続いてるからここで社会派を気取ってみるるらしいわ」
臨:「了解です〜」
風:「ひさびさの時事ネタだな。適当にヤフーニュースで気になった記事をインターネットで調べた(笑)っていう適当ソースで語ってみようと思う。まぁ盛大に勘違いしていたらすまん」
月:「投げやり企画よね」
向:「しかも全員集合、と。面倒そうですね」
風:「ま、気負わずやるぞ。今回の記事は……大体2010年9月14日前後の話題だ」
臨:「では、スタ〜トです〜」


辺野古反対決議へ 名護市議会

月:「えーと、簡単に言うと名護市っていうのは、沖縄の基地移設問題での移設先に挙げられていた場所ね。つい先日行われた名護市議会議員選挙で稲嶺進市長を支える勢力が16議席を獲得して圧勝。以前は基地移設賛成派が多数だったのだけれど、今回の選挙でそれが裏返った形になったみたい。そうなると基地移設に関して地元住民の合意を得るのはもう絶望的、って感じかしら」
臨:「えと〜……。軍隊の基地、なんて誰もが近くにあって欲しくないと思うんですけど、どうして移設賛成派の人とかが出るんでしょうか〜?」
向:「どうしてそう思うんです?」
臨:「え〜と……”軍隊”ってなんだか、怖いじゃないですか〜……って、これは言ってて変ですよね〜。つまりわたしはアメリカ軍基地、っていうのがよく解ってないから、不安になっているんだと思います〜」
月:「ま、メディアで散々バッシングされてるし、学校で習う歴史でも戦争は悪い事、だから日本は戦争の為の軍隊をなくしました、とか習ってるし、特に意識してない層は”軍隊”って見るだけで自然とそういうネガティブな感情になるわよね」
風:「ま、イメージ戦略は重要だよ。マジで」
月:「そもそも在日米軍ってのは日米安保日米安全保障条約で定められてるわ。まぁ簡単に言うと日本が軍隊を持たない代わりにアメリカ軍が日本を守ってくれるって約束ね、そのための基地を沖縄に置いているの。……まぁ他にもたくさんあるんだけど割愛ね」
「沖縄は戦後のごたごたで基地設置の条件がかなーりあやふやだったのが現在まで尾を引いているっぽいな。ま、それも興味がわいたら調べて見てくれ。とりあえずは基地がある事の簡単にメリットデメリットを書こうか。



メリット

 国防。

風:「まずはコレだ。正直な話、第二次世界大戦後の日本の周りは共産主義国家ばっかりで、戦後で疲弊しまくっていた日本では共産化の波は防げなかったと思われる。アメリカとしても東側が全部共産国家になってしまうと、地理的に非常に不安だった」
臨:「ふに? どういう事ですか〜?」
向:「日本の隣国って何が浮かびます?」
臨:「中国、韓国、ロシアと〜……うーんこのくらいですか?」
月:「日本は島国だから国境ってあんまり意識しないけど、他にも台湾、北朝鮮、フィリピン、そしてなによりアメリ排他的経済水域が接しているわね」
向:「で、第二次世界大戦後の世界では、中国、ロシアは文句なし共産党筆頭。フィリピンも独立はしたものの共産政権でした。朝鮮半島は……まぁお察しということで」
月:「何がお察しよw 北半分はロシアが占拠、南は連合軍が占拠してたものの、南北でドンパチやってて混乱状態……アメリカとしては気が気じゃなかったんじゃない?」
臨:「ほむほむ〜。第二次世界大戦後に西側筆頭になったアメリカとしては、東側と隣接するのは嫌だったって事ですね〜」
月:「はいはい。大変良く出来ました」
向:「それ以外にも第二次世界大戦後、独立する国が増え、元々支配者だった西側に反発する国が多かったのです。勢力的にも西側国家を増やしたかった、という思惑もあるでしょう」
風:「と、いう訳でどうせなら日本に防波堤になってもらおう、って訳で西側に日本を組み込んだ。東側から日本を守る為には単純に軍事力が必要なんでアメリカが力を貸したって感じ。この辺すげぇ暴論だから大雑把に聞いておけよ
向:「そのくせ日本からは軍隊取り上げてるんですから。その辺、勝手に決めておいて、もう良い頃合いだから軍備でもしたら? とか言いおるアメリカさんのいい加減っぷりが伺えますよ」
風:「それだけ日本に力にビビッてた、って思っとけ。そーでもなきゃ哀れ過ぎる。ま、そんなのはどーでもいい。とにかく第二次世界大戦を経て日本は世界最大の国家となったアメリカの庇護に入った。それだけで十二分に共産勢力に対して威力防衛になったって事だ」
臨:「威力防衛、ですか〜?」
月;「戦術核とか、聞くでしょう? つまり、戦争をしかけて来たらお互いとんでもない事になるよー、って宣伝する事で戦争を回避するの。ま、これだとマジで戦争になった時に北斗の拳になるっていう諸刃の剣なんだけどね」
向:「これは現在でも同じですね。日本に手を出したらアメリカが黙っていないぞ、って思わせておけばそれで十分なんです。現在世界でアメリカと軍事力で渡り合える国は存在しません。 だからアメリカ軍基地がある、ってだけで日本に存在している総軍事戦力以上の抑止力があるんですよ」
臨:「んにゃ〜? 解りづらいですね〜」
風:「簡単に言うと、貴様に手ぇ出したらそこの姉が黙って無いぞ、って言い回れば、貴様には近づき難いだろ? そういう事だ」
月:「あんたねぇ、ぶっ○すわよ?」
臨:「……なんとなく解ったような気がします〜」
向:「……とはいえ、アメリカ軍基地は元々日本の国土を占有して作成されているわけで……。これだと国の犠牲に地方が、国民がなっている、という構図だとも言えます。地元住民としては不満が出るでしょうね。現になんで我々ばかりが、という意見はちらほら見受けられます。……まぁ、こういう思想に共産主義が入りk……おっと、こんな時間に誰だ……?」
臨:「なんだか、それ、メリットじゃない気が〜……」
月:「ま、これはどっちもどっちね。国防がしっかりするって事は戦争になるかも根本的な不安が無くなるんだもの。とはいえ、自分達は犠牲を払っているのに、何もしていない他の国民もその恩恵にあずかれる、と思うと逆に不満点を意識しちゃうのかもしれないわね」
風:「では次」


基地が土地を占有するので地方自治体に金が入る。

風:「これも当然だな。土地を借りたらその分の使用料は必要だ。基地があればその分、国から交付金が出るので、自治体の財政が豊かになる。語弊を恐れず言えば、特に田舎であれば空き地があるよりも有効活用して税収を上げられる、というのは自治体としてはチャンスに見えるだろーよ。当然その金は地方自治体が使うんだから地元民に還元されるしな。まぁ直接お金を受け取れる訳じゃないから、まぁこの辺は政治家が私服を肥やしているようにも、見えなくもないかもしらん。実際そんなことはねーけど、やっぱり直接収入じゃないと人間は実感しねぇよな……すまん脱線。簡単に言えば税収増からの福祉の充実に繋がる
向「他にも単純に」


人口増加による経済の流動

向:「ですね。軍事基地が出来れば当然そこにはアメリカ兵が住むわけですから、家族もそこに来るでしょうし、衣食住にお金は掛かります。それは巡り巡って、というか当然取引先の増加、消費の増加に繋がるので経済が活性化します。また基地が移設されればそこに当然日本人の雇用も必要になるわけで……地元民の雇用も充実。こう、字面だけみるとかなり美味しいですねぇ」
月:「特に最近失業率増加も厳しいからね。就職先が単純に増える、っていうのは過疎化が進む地方としては望ましいんじゃない? それにアメリカ軍基地内部勤務、なんてちょっと格好よい、なんていうのは不謹慎かしら?」
向:「実際、給料良いらしいですよ」
風:「英語使えなきゃならねーんだからな、特殊技能持ちって考えれば有る意味当然ではあるけど」
臨:「ふえ〜。なんだかすごく良い事に思えてきましたよ〜」
月:「じゃ、次はデメリットね」


デメリット


米兵の駐在による、治安の悪化。

月:「よくニュースでもやってるでしょう? 米兵の事件や不祥事
臨:「んむむ〜。そういえば暴行事件だとか〜、恐喝だとか、ニュースでやってましたね〜」
風:「端的に言うと、海外派遣される軍隊に志願する奴っつーのは基本的にそういうヤンチャボーイが多い、っていうのが問題だな。しかも米軍基地内はアメリカ領扱いなんで、まぁ言い方は悪いが、ほとんど治外法権扱いっつーの? 基地に逃げ込めばある程度は裁判権アメリカ側に有利になる。当然、アメリカとしてはアメリカ兵の不祥事で賠償金云々とかでもめたくねーからか、基本かくまうような方針っぽいし……これは本当にどーしようもねーデメリットだな」
向:「後は単純に


軍隊がある事による事故や防衛の恐怖

向:「ですかね。軍隊がある以上、そこには兵器がある訳ですから、訓練中の事故は必ず起こりえます。現に軍用ヘリが民家に墜落、なんて事もありましたし。どんな世界でも事故、事件が起きる確率は0%なんて事はありえません。またアメリカ軍のクーデターなんかが起きれば……まぁこれは本格的に杞憂のレベルですけど、被害に合うのは近隣住民でしょう。あと昨今の世界情勢からいって、アメリカが東アジアで戦争、もしくは攻撃行動を起こす事も考えられるでしょう。そうなれば当然極東駐屯基地である沖縄米軍基地が活動拠点になるでしょうから、基地近辺は相手国の標的にもなりえます。今の日本は平和でボケボケしてますけれど、アメリカや中国は紛争バンバンしてますし、北朝鮮の情勢も不安定です。有り体に言えばいつ戦争になってもおかしくはない。そうなったら、言い方は悪いですが、アメリカが戦っているとはいえ、戦争に関係ないのに攻撃されたらたまったものではない、という考えの市民は多いと思いますよ。反吐が出ますけど
月:「本音出てるわよ」
向:「これは失敬」
臨:「そうですよね〜。いくら経済が潤っても、戦争が始まって、巻き込まれたらどうしようもないですもんね〜……。不安になるのも解ります〜」
風:「あと、個人的に付け加えたいのが」


騒音問題

風:「な。俺としてはコレが一番単純で身近なでかい問題だと思う。普通にジェット機ってうるせぇんだよ。生活阻害レベルで。まぁその辺は考えて住宅街からは距離とって移設するつもりなんだろうけど、やっぱりジェット機が昼夜問わずゴーゴー言ってる場所で生活するのは単純に辛いと思う。これは有事どうこうじゃなくて絶対に起こる事だ。音が鳴ることで上記のような不安も更に煽るだろうし。……まぁ俺はのび太ばりに睡眠時の騒音は気にならないんだけどさ」
向:「これを些細なことかどうかと思うことも、また重要な思考実験ですね。僕はくだらねー、とは思いますけど」
月:「ちょっとした音でも眠れない、って人はいるのよ。それだけでも平穏な生活が崩された、って思う人は居て当然だわ」
臨:「それは本当に単純で解りやすい理由ですね〜。音もせず、見えなければ気にならないかもしれませんが、実際近くに住む人がいて、生活が変わって、音が聞こえれば十分な変化ですしね〜。それに拒絶反応が出る人はいるでしょうし〜」
月:「ま。目先の利益と潜在的なストレス、っていう対比なのかしら。どんな不安がその人の生活を脅かすのか、なんてわからないものね。……とはいえ、日本は民主主義だから多数決に従う事になるのだけれど
向:「当然どちらを選ぶのかは国民ですからね。こういう時の為に選挙が……っていうか、こういう時じゃなくても、元々選挙はそういう意味のことですから。自分の支持する人がどういう思想、思考、方針の持ち主なのかを知って投票する事は非常に重要な案件ですよ」
臨:「了解しました〜」
月:「で、脱線したから戻すわよ。沖縄米軍基地の目下移設先に挙げられていた名護市の情勢が移設反対に傾いたことで、民主の県外移設案が暗礁に乗り上げてるわね。ま、最初から超ぐだぐだだったけど
風:「一応、小沢さんは首相になったら県外移設を頑張るらしいぞ。地元住民の合意が取れないのは確定してしまったから移設先選びから始めるのか、それとも強引に移設しちゃうのか……。管さんはシラネ」
向:「県外移設案を注意深く見守っていきたい(`・ω・´)」
風:「ま、そーなるわなw」
月:「よく言われることだけれど、自分ならどう考え、どう行動するか、を思考することは重要よ。この場合は、基地があることのメリット、デメリットを自分がどう考えているか、がはっきりすれば立ち位置も明確になるわ。しっかり考えて出した答えを持つ事は重要ね」
向:「明確なビジョンがあれば次も見えますからね。基地移設の何が問題と感じているのか、何がクリアできれば問題無いのか、それを出来る限り突き詰めた先にベターがある。それが僕達の思考パターンですから」
臨:「ほにゃ〜。がんばります〜」
向:「ちなみに僕は移設反対派ですよ。そもそも沖縄には圧倒的に産業が足りてない。基地が移設した後、住民の生活がどうなるのか解ったものじゃありません。ただでさえ不況なんですから。それとやっぱり尖閣諸島竹島の問題がある以上、抑止力としての米軍基地は絶対に必要だと思う次第……まぁ、現地住民ではないので、言いたい放題になってしまいますがね」
月:「あたしは移設賛成かなー。やっぱりなんだかんだ言って何十年も米軍基地の隣に住む、っていうのは不安だと思うし……。そりゃ、国防どうこうって言われたらやっぱり不安にはなるけど、基地が本州側にずれても作戦遂行にほとんど支障は無いんでしょう? 県外移設を与党が公約……じゃなかったんだっけ、まぁ口約束とはいえ、県外移設とか言っちゃったんだから。期待して投票した人への最低限の誠意は必要だと思うし……このままじゃ沖縄の人は裏切られた、って気持ちのままになっちゃうわよ」
風:「そーいうもんかね。ま、結局のところ基地の位置に関しては、有事の際に沖縄が戦場になるか、沖縄が占拠された状態で始まるかの二択っつー所だな。米軍が、政治的判断で沖縄を放棄する可能性は、極端に言わなくても0じゃない。沖縄としては戦争が始まった時点で基地があろーとなかろーと関係ねーって感じなのかもしれねぇが……俺はそこにかなりの違いを感じるね。まぁどう感じるかは人次第だ。それに一応日本平和だし。このまま何も無い世界が続けばいいよな、っていう幻想は、確かに人に許された希望だと思うぜェー! それに俺達には伝家の宝刀憲法9条たんがついてるしな!」
月:「ほんと、魔法の言葉よね、それ」
向:「結局この手のネタは9条オチになっちゃいますねぇ」
−−−



風:「……というわけで、解ったかね? 妹君」
臨:「……はぃ……な、なんと、か〜……?」
月:「あんたたちが色々話過ぎるから頭パンクしかけてるわよ」
向:「貴女もどっこいでしょうに。まぁ、単純に移設がいい! とか、移設反対! なんて極端な思考されても困るんですけどね。現地住民なら立場を明確にする必要がありますけれど、僕らはやっぱり対岸の火事状態ですから。口に出せば出すほど無責任な言葉を生むだけですよ」
風:「ま、前も言ったが自分ならどうするか、と意思をはっきり持っておくのは超重要だぜ。それが柔軟な考えに繋がったりもする。目的がはっきりしていれば問題点もまたはっきりするからな。ま、とはいえそれを軽く口に出すって事はつまり、人間(ひと)には触れちゃならん痛みがあるんだ!! 其処に触れたら、後はもう生命のやり取りしか残らんのだ!! ってヤツだな」
月:「それはそれでまた無責任な気もするけど……。まぁ押し付けるよりいくらかマシね」
向:「ベストなんて回答あるならとっくに誰かがやってますよ。でもどんな方法を取ったとしても、結局は誰かが傷つくか、損をしてしまう。毎回言ってますけど、だからこそこーやってベストを求めてさ迷う訳です」
臨:「う〜ん……、移設には移設のメリットがあって、それを決めるのはやっぱり沖縄の人たちと、移設先の人たちで……全員の合意を得なきゃならない、って事ですよね〜……それってすごい難しい……、いや、ほとんど無理みたいなもんじゃないですか〜!
風:「それをやる、って決めた奴を当選させたのも、また俺達だろ。なら、やらせるか、やるだけなんだぜ!
向:「結局、投票ってのは全部自分に帰ってきますよねぇ」
月:「本当、投票ってシビアなシステムよねぇ」
臨:「なんというか〜。投票の凄さも実感しましたけど、投票の無力さも実感した感じです〜……」
「「「そーいうもんだよ!」」」(`・ω・´)(`・ω・´)(`・ω・´)
−−−
風:「さって。じゃ、この辺でお開きにするか。民主の代表戦も今日だからな。どーなるか、楽しみだなぁ。とか言ってたら管さん再選しちまったな」
向:「本当、どっちでも不安過ぎなんですよ。元鞘になったところでどーすんだ、コレ。また株価と為替を見守る仕事が始まるお」
月:「ま、ここまで来たらどーしようも無いわね。腹括って解散総選挙でも祈りなさい
向:「貴女が真っ先に諦めてるじゃないですか!w」
風:「というわけで、また次回」
月:「そーね。じゃまた今度」
向:「はいはい。ではまた」
臨:「うに〜、また置いていかれてる感じですよ〜!」